2025年11月1日土曜日

彼女が着ぐるみに着替えたら 2

ファバ「おや、久満夫 まだ起きてたのかい」
久満夫「さっきまたあの夢を見ちゃって」
ファバ「………」
ファバ「ココアでも飲むかい」
久満夫「ありがとう、ばあちゃん」
久満夫がよく見る悪夢
それはどこかの家が燃えている夢
炎の熱ささえ感じられるリアルな夢であった
その夢を見ると決まって眠られなくなってしまう久満夫だった
久満夫「なんであんな夢を見るのかなぁ」
ファバ「昔からよく言うよ 火事の夢はおねしょの前ぶれだって おまえ、おねしょしてないだろうね」
久満夫「おねしょなんてしてないって!!
ファバ「はいはい」

ファバ(…あの子、まだ忘れていないんだね)
いまわしい あの「記憶」を
久満夫の中から 完全に消し去ることが できないなんて
あたしの魔力(ちから)も たいしたことがないねえ



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